Nucleic Acids Therapeutics Society of Japan
About
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日本核酸医薬学会は、
アンチセンスDNA/RNA研究会の事業を承継し、
核酸医薬に関する研究・教育を推進するとともに、
産官学が一体となり
我が国における核酸医薬創出に寄与する事を目的とする。
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日本核酸医薬学会は2015年に設立され、2023年4月に9年目を迎えます。近年の核酸医薬の発展はめざましく、アンチセンス医薬として家族性高コレステロール血症ホモ接合体を対象疾患としたmipomersen、Duchenne型筋ジストロフィー症(DMD)を対象疾患としたexon skipping作用を有するeteplirsen、脊髄性筋萎縮症(SMA)を対象疾患としたnusinersenなどが開発されています。siRNA医薬として家族性アミロイドポリニューロパチーを対象にしたpatisiran、家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体を対象にしたinclisiranなども開発され、国内外であわせて16品目の核酸医薬品が上市されています。中でも2020年には国内企業によってDMDを対象疾患としたexon skipping作用を有するviltolarsenが開発され、上市されました。さらに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチンが薬事承認を受けて世界的に使用されたことは、皆様もご存じのことと思います。多くの国内製薬企業が核酸医薬研究に取り組み、核酸医薬に関連したベンチャー企業も数多く立ち上がってきています。日本核酸医薬学会も順調に発展し、会員数、企業の賛助会員数、年会参加者数が、年々増加しております。これらの数値からみますと、日本において大学や企業で核酸医薬に関連した研究は飛躍的に増加していると言えます。

本学会の目的は、「核酸医薬に関する研究・教育を推進するとともに、産官学が一体となり我が国における核酸医薬創出に寄与すること」であります。本学会の特徴として、1)企業の研究者がアカデミアの研究者と同等の立場で学会運営に携わっている点、2)新薬認可の重要な役割を担うレギュラトリーサイエンスに力を入れている点、3)国際的な核酸医薬学会であるOligonucleotide Therapeutic Society(OTS)と連携して国際化を推進している点、が挙げられます。実際に、薬学部、理学部、工学部、医学部の幅広い分野に跨るアカデミアの核酸医薬の研究者とともに、核酸医薬の創薬に関わる企業の研究者が学会員として参加し、化学、生物、DDS、レギュラトリーサイエンス、医学臨床の5つセッションを中心に運営されています。さらに核酸医薬の若手研究者の研究成果を発表する若手シンポジウムの開催、年会における核酸医薬の優秀な若手研究者の発表に対する表彰制度(川原賞)など、核酸医薬研究を将来発展させるために若手研究者の育成にも力を入れています。

昨今の新型コロナウイルス感染症には日本核酸医薬学会も大きな影響を受けましたが、年会長の先生を始めとする関係者及び会員の皆様のご尽力で困難を乗り切ってまいりました。第6回年会(年会長:南川典昭先生)は、2020年に開催予定でありましたが、開催準備すると同時に開催可否をぎりぎりまで検討し、最終的に1年間延期の判断を致しました。2021年6月に開催した第6回年会は、感染状況や社会情勢からオンサイト開催を断念し、年会を初めてオンライン形式で行い、国内核酸医薬研究の進展に貢献しました。2022年8月に開催した第7回年会(年会長:横田隆徳先生)においても感染拡大に十分に留意し、千名を超える参加者によるオンサイト開催を成功裏に終えるができました。また新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチン(COVID-19ワクチン)は日本核酸医薬学会と関係が深いものであります。新型コロナウイルス感染症の拡大前より本学会の年会においてmRNAワクチンを含むmRNA医薬に関連するシンポジウムや講演が幾度となく行われており、本学会が最先端のサイエンスを積極的に取り上げていることを示す事例になっています。

今後の展望としては、学術組織として核酸医薬の創薬研究、実用化に必要な化学、工学、生物、薬学、医学の多分野の先端的研究及びそれらの融合研究の推進、若手研究者の育成を進めていきます。さらに核酸医薬の適切な臨床応用のための医学的・社会的な議論、核酸医薬の化学合成技術開発、国内合成施設の整備、学会の国際化、一般社会への啓蒙活動など日本における核酸医薬創薬・臨床応用の発展のためにより広範な側面から社会的責務を果たしていきたいと考えております。最近では新型コロナウイルス感染症の出現により、mRNAワクチンなど国産ワクチンや国産治療薬の必要性が広く認識されるようになりました。アカデミアと製薬企業のみならず、原薬・オリゴ製造企業、受託試験機関、分析機器メーカーなどの核酸医薬の研究開発に関連する様々な企業の研究者の方々に本学会に参画していただき、国内の核酸医薬の創薬力を高めることを意識した学会活動ができればと思います。また、対象患者さん1人だけの核酸医薬を創薬して患者さんに届ける個別化医療である「N-of-1治療」が、すでに欧米を中心に広がりを見せています。遺伝子配列から設計する核酸医薬だからこそ可能となる治療法です。本学会としては日本におけるN-of-1治療の推進を支援したいと考えております。

難治性疾患に苦しむ患者さんを1人でも多く救えるように、アカデミアや企業の研究者、関連行政機関の核酸医薬の関係者の方々に本学会にご参加、ご協力いただき、日本の核酸医薬の創薬研究を盛り立ていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

2023年4月1日
日本核酸医薬学会 会長
小泉 誠(第一三共株式会社 モダリティ研究所)
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